【第150回】手品師のようだったピアノ演奏・・の巻

急に秋めいてまいりましたね。

秋といえば、食欲の秋、読書の秋、芸術の秋とありますが。現在とんと芸術には縁遠い私も、実は30年以上前の幼少期にはピアノを習っておりました。物覚えの悪い私にとっては正直苦痛な面もあったのですが、一曲弾けたときの達成感は爽快で、なんだかんだで7~8年続けておりました。

さて、小学6年生のピアノ発表会のことです。私には『ワーテルローの戦い』という小難しい曲の課題が与えられました。嫌々ながらも毎日少しずつ練習していたのですが、どうしても全編暗唱することができないまま当日を迎えてしまいました。こうなったらぶっつけ本番だ!と息巻いて出演!ところが案の定、ラスト5分の1が頭からバーンと消滅。『ヤ、ヤバイ』そこで私のとった行動は、ポケットに忘れてしまいそうな部分の楽譜をコピーしておいた紙キレ。哀しいことに、私は一度手を止め、その紙キレを広げて、『ああ、そうだそうだ』と思いながらボロボロのフィニッシュ。そんな様子を客席から見ていた音楽にはとんと疎い父親が一言『手品が始まるのかと思った』紙キレのことです・・・。

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